英語学習における「シャドーイング」の重要性
シャドーイングの重要性
筆者が通訳・翻訳の仕事に初めて応募した時、試験時間の1時間では絶対に終えられない莫大な量の文章の翻訳を試験として課せられました。しかも辞書を使用しないでの翻訳試験でした。筆者は半分しか翻訳できなかったのだが、採用されました。
採用された後に人事担当者に、膨大な量の翻訳を課した理由を確認したところ、「切羽詰まった状態でどれだけ語学力をアウトプットできるか」を試しているという答えが返ってきました。その試験は、「半分できていたら集中して時間ギリギリまで諦めずに翻訳を頑張っていたということ」であるから合格にしていたということでした。
通訳・翻訳の仕事が開始するまで様々な訓練を重ねたのですが、その中でも最も効果的だと感じたのは、「シャドーイング」でした。
シャドーイングとは、「(イヤホンなどで)音声を聞いた後、即座に復唱する実験技術である。言葉の聞き取りと発音の間の反応時間は254ミリ秒から、150ミリ秒までの短さになる。
これは、発声の音節の長さの遅れといえる。 対象者はただ復唱するように指示されても、自動的に文法や意味を処理する」
(引用元:Wikipedia)
テレビ番組等のナレーターが話している内容を後から追うように自分自身が繰り返し発音するということです。中学、高校時代に良く耳にしていた「リピートアフターミー」と類似していますが、ナレーションがずっと止まらないため焦ってなかなか思う通りにはできないのです。
では何故シャドーイングが重要なのか?
1.脳が鍛えられる
自分が想像もつかない言葉が次々に出てきて、それらを繰り返すことによって、脳が鍛えられます。これまで習っていたのに忘れていた言葉が突然出てきて、それを口にすることによって記憶に残りやすくなります。筆者は、例え、今まで使ったことがない言葉であったとしても、脳が使える単語だと勘違いするのだと考えています。
2.発音が改善します
シャドーイングでネイティブの英語を真似することが前提ですが、自然と発音が良くなっていきます。
3.切羽詰まった状態を作れる
逐次通訳であれ、同時通訳、ウィスパリング通訳であれ、通訳する時は「切羽詰まった状態」でパニックせずに冷静に対応できるか(正確さが落ちたとしても訳し続けるか)が極めて重要です。その状態を簡単に作りだせるのは「シャドーイング」なのです。切羽詰まった状態で訓練をしていれば、通訳・翻訳だけでなく、TOEIC等の英語能力試験の本番でも同じ効果を期待できます。
シャドーイングのやり方についてですが、筆者は、通訳の仕事等がある時は、その1週間前からBBC(英国放送協会)ニュースのスマホアプリで四六時中ラジオを聞いてシャドーイングをしています。
BBCは”British Broadcasting Corporation”の略で、 「イギリスの公共放送局」である
(引用元:Wikipedia)
筆者が一番活用しているのはBBCのニュースのスマホアプリで、BBCのニュースはほとんどの場合、もちろん正しい英語ですし、発音もきれいで聞きとりやすいので、筆者のオススメです。
まとめ
また他の方法としては、NHK放送のバイリンガル番組などが流れている時は吹き替えを英語に変えてシャドーイングしたりすることができます。せっかくのITの時代ですから、Youtubeやスマホの様々なアプリを活用することができると思います。
最も大切なのは繰り返してシャドーイングを実践することです。1日30分でもかまいません。また電車等人の目を気にするところでは、頭の中でシャドーイングするのも良いでしょうか。継続は力なり、毎日英語に触れましょう。
*本記事は、筆者の経験に基づいており、多くの内容は科学的に実証されている訳ではないので予めご了承ください。
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